2016年05月25日

『レヴェナント 蘇えりし者』(TOHOなんば★★★★)

 とにかくディカプリオの、何が何でも生き残るという執着に圧倒される157分。
 アカデミー主演男優賞に相応しい、体当たりの演技だ。

 圧巻は、馬の中のシーン。正直、生への執念ここまで、と思わされた。
 大自然がとんでもなく美しいんだけど、その脅威もとんでもなくて、それだけでも必見。
 あと冒頭の襲撃シーンの迫力もさることながら、熊とのバトルが凄い。無茶苦茶痛そうだし、死なないのが不思議なぐらい。熊怖い超怖い。
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2016年05月24日

『ルーム』(TOHOなんば★★★★)

 前半と後半では全く別の映画なのに、どちらも閉塞感を強く感じる演出が上手い。
 タイトルの"ルーム"は意味深だ。でも「子供はプラスチックのように柔軟だ」という台詞にあるように、親子の絆に救われた気分になる映画だ。
 ブリー・ラーソンの主演女優賞も納得の演技だけど、観た人は子役のジェイコブ・トレンブレイに深く感銘を受けるはず。アカデミー賞は二人で獲得したと言っても過言ではないかと。
 ラスト、"ルーム"を見た親子の反応の違いが印象深い。
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2016年05月22日

『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(TOHOなんば★★1/2)

 アクションは格好いいし、見せ場はある。でも賛否両論もむべなるかな。
 行き当たりばったりに見えてしまう脚本といい、分かりづらい構成といい、どうにも欠点が見えすぎる。
 二人の対決やラストバトル、ある人物の登場シーンなど燃える箇所は多い。
 でもやっぱりVSものとして茶番劇に見えるのは致命的。最終的にがっちり握手するんだとしても、対決そのものはガチでないと爽快感もカタルシスもないのに、あの流れは無理がある。「いや、だからまず話聞けよ!」とツッコミ入れたくなるのが何ともはや。
 ラストも茶番劇に見えてしまって、モヤモヤだけが残り、感動も余韻もないのは如何なものかと。
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『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(TOHOなんば★★★1/2)

 華麗なる大逆転というサブタイトル詐欺もさておき、サブプライムローンとその結果であるリーマンショックがよく分かる映画。どちらかと言うとマイケル・ムーアのドキュメンタリーを観てる感覚だった。
 時折、登場人物が観客の方を向いて、説明を始めるのも面白い。
 物語としては、登場人物達が勝つことが分かってるため、先の展開を愉しむということは出来ない。それよりもブラピが言うように彼らが勝つことで、大勢の人が失業するという事実が何ともブラックだ。
 そういう意味で爽快感がなく、後味が悪いのが難点。
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2016年05月21日

『テラフォーマーズ』(なんばパークスシネマ★★)

 オススメしないし、観に行く人には「予告編見た? それでも観たいなら止めない」と忠告する。
 そんな出来だけど、ネットで酷評されるほど酷い作品では決してないと思う。
 演技が学芸会レベルだった、進撃の巨人後編の方が、正直観てて辛かったかと。
 ツッコミどころ満載だし、陰謀のための陰謀みたいな話だったけど、予告編見て期待値下がってれば、全然大丈夫。むしろ愉しめた。でも怖いもの見たさで観るなら、やめておけ、というレベルではあるけど。
 この映画をデビルマン級とか言ってる人は、本当に実写版観たのかなと首を傾げる次第。本当に観たのなら、そんなに軽々しく口に出せないと思う。演技が正視できないレベルの酷さで、演技というのも片腹痛いわ正露丸、という感じ。
 いや、マジでマジで。
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2016年05月05日

『ちはやふる 上の句』(TOHOなんば★★★1/2)

 原作未読。これは漫画原作の実写化の中でもかなりの成功例なのは間違いない。
 競技かるたを題材にした王道な熱血青春モノで、話自体はお約束だけど、登場人物達の悩みをきっちり描いててるので、素直に共感できる。
 とにかく広瀬すずの熱血直情かるた娘が、これ以上ないはまり役。女子高生らしい可愛さと、かるた馬鹿っぽく元気いっぱいさと、競技の時に見せる目力の強さと、色んな面を見せてくれる。それだけで満足できる一作。
 邦画の出来が悪いとか言ってるヒマがあったら、この映画を観るべき。
 邦画だから、漫画原作の実写化だから出来が悪いのではない。ヒットしてるからというだけで、原作への愛もなく、映画にするから出来が悪いのだ。
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2016年05月04日

『仮面ライダー1号』(TOHOなんば泉北★★)

 圧倒的な藤岡弘の存在感!藤岡弘の、藤岡弘のための、藤岡弘による、映画でした。
 って、企画も藤岡弘なのか、それならやむ無し。
 70歳で殺陣も見事にこなして、アクションも素晴らしい。

 但し映画としては珍作という他ない。
 何故かショッカーの内ゲバと、その作戦のスットコドッコイさにズッコケそうになる。でも何よりも、本郷猛=藤岡弘とヒロインであるJKとのキャッキャウフフを見せつけられて、頭がクラクラしそうになる。端から見ると、まるっきり援助交際にしか見えません。その上、本郷猛の言動と行動に違和感たっぷり。あかんやろ…。

 あと地獄大使の立ち位置が、ピッコロさんか、ベジータ。ショッカーの内ゲバのせいとはいえ、本郷猛と共闘するのは、違和感ありまくり。敵を鞭で捕まえて、本郷猛に「いまだ、やれ!」って、誰だお前。
 極めつけは、敵を倒して立ち去る本郷猛に、傷付きつつ、決着を求めて追いすがる地獄大使。
 本郷猛、去り際に一言「地獄大使、身体を労れよ」…盛大にずっこけそうになった。
 身体を労るショッカーの大幹部って一体…。
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2016年04月27日

『サウルの息子』(シネ・リーブル梅田★★★★1/2)

「皆さんは、強制体験型ライドアトラクション『アウシュビッツ』にて、サウルと共にユダヤ人の司祭ラビを探す旅へと出発します。なお目を背けることは出来ません。また列から離れると問答無用で撃たれますのでご注意を」

 アウシュヴィッツを追体験するために製作されたといっても過言ではなく、辛くてキツい、苦行のような映画。なので面白い映画ではないけれど、でも目を背けるべきではない。これは紛れも無く、過去にあった現実の話なのだから。
 サウルがラビを探す必死さ、最後の笑みなど、観ている時は正直分からなかった。
 でも映画評論家の町山智浩さんの解説を読んで、ようやく腑に落ちた。
 そうか、メッセージを未来に伝えるためにあれほどまでサウルは必死だったのか。
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『映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生』(TOHO泉北★★★★)

 オリジナル版は未鑑賞だけど、さすがにリメイク版は安定の面白さ。家出したのび太たちだけで生活するために、ドラえもんが出したひみつ道具の使い方が上手く、大人から見てもすごくワクワク出来た。ひみつ道具で戦う時も、単なる力押しではなく、一捻りあったり、きちんとピンチがあったりと、ハラハラ・ドキドキがあるので、見事な冒険活劇になってる。これぞ、映画ドラえもんの真骨頂。
 家出したのび太を見守る両親の視点もきちんと描かれていて、大人が見ても納得できる物語になってる。ラストの、机に突っ伏してるのび太を見た時の、ママの誇らしげな笑みが、何とも温かい。
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2016年04月06日

『ヘイトフル・エイト』(TOHOなんば★★★★1/2)

 前半の冗長さも何のその、後半の怒涛の展開に引きこまれて、あっという間の168分だった。確かに駅馬車での会話の数々は、退屈ではないものの長々としてると観てる間は感じたものの、観終わってから思い返すと、登場人物達の会話のやりとりが、ラストの展開に繋がってると気付かされ、この構成は見事というほかなかった。
 全員悪党ばかりなだけに、殺す時は躊躇なく問答無用なのもまた爽快感たっぷり。命乞いも、最後の言葉も許さない、血みどろの展開も納得してしまう。
 リンカーンの手紙という小道具も機能してて、あれだけで登場人物達の立ち位置が分かるのもまた上手い。
 うん、タランティーノの映画の中でも好みの上位の作品でありました。
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