2016年06月25日

『ズートピア』(TOHO泉北★★★★1/2)

 これは見事なバディムービー。ウサギ警察官とキツネの詐欺師の掛け合いが凄く心地よい。ひょんな事からコンビを結成し、信頼関係を作り、助け合い、でも決裂し、また関係を結ぶ。
 誘拐事件の捜査をしながら、相棒となっていく。この脚本が素晴らしい。
 物語もテンポ良く、伏線もしっかりあり、驚かす展開あり。その合間に、映画の小ネタがあったりと盛り沢山。
 しんみりしたり、考えさせられたり、ハラハラドキドキしたり、観終わった後は満腹なること間違いなし。
 この映画は老若男女にオススメ出来るかと。

 エンターテイメントとしての出来も素晴らしいけど、政治的、社会的にも、かなり深い作品でもある。
 肉食動物と草食動物が仲良く暮らすズートピアは、まさしくアメリカそのもので、何にでもなれると標榜しつつも、現実はそうではない、と突き付けてる。
 登場人物達について語るもよし、伏線を見事に回収する脚本について語るもよし、ズートピアという現実同様矛盾や差別を隠し持つ世界観について語るもよし、そんな風に幾らでも語る事が出来る素晴らしい映画だ。
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2016年06月24日

『映画クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃』(TOHO泉北★★★★)

 控え目に言っても、これまた傑作。
 オトナ帝国や戦国大合戦とは違う方向性で、これだけのものを作れるのは凄い。
 今回も、子供よりも、子供連れで来た親を泣かせる内容。子を持つ両親なら共感するお話なんだよなぁ。
 悪夢描写が生々しくて、普通にトラウマもの。かすかべ防衛隊の真っ直ぐな行動が、少女の心を解きほぐしていくのは、爽快感があって、素晴らしい。少女の父親の行動は納得は出来ないけど、親視点では共感出来るのも上手い。決着の付け方も、戦って勝ち、という単純なものでないのもまたよし。
 でも一番関心したのは、EDの夢のカット。
 あれ、すごく深い内容になってる。理解すると、また泣けてくる。父親の夢が最高だった。
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2016年06月05日

『追憶の森』(なんばパークスシネマ★★1/2)

 マシュー・マコノヒーと渡辺謙が、青木ヶ原樹海を彷徨うお話で、内容も予告編そのまんまだった。
 故に、想像以上の展開は全く無く、オチもそうなるよね、という感じで、面白みに欠けること、この上ない。奥さんとの過去話もいいんだけど、何故か心に響かないのが難点。オチも、悪くないとは思うけど、日本人なら伏線が出た時、違和感を感じるのは間違いなくて、その意味で驚きがなかったのは、仕方なし。
 にしても、一番驚いたのは、救急車搬送シーン。展開上分かってたとはいえ、病気じゃないのかよ!と心底ビックリ。唐突すぎだろ。
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2016年06月01日

『リップヴァンウィンクルの花嫁』(なんばパークスシネマ★★★)

 実は、岩井俊二監督作品を観るのは初めて。
 前半、黒木華の主体性の無さにはイライラするものの、中盤からの、現実と虚構の合間にいる、つまりは映画を観てるのだ、という感覚は面白かった。
 正直、どこで着地するのかをハラハラしながら観てたけど、夢は覚めるものだと言わんばかりに、黒木華の成長と現実への帰還で締めくくるのは上手い。面白い映画体験だった。
 あと圧倒的な百合映画。うん、悪くない。
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2016年05月31日

『マジカル・ガール』(シネ・リーブル梅田★★★)

 日本の魔法少女アニメに憧れる白血病の少女に望みを叶えようとする物語、という粗筋から遥か斜め上を行く、且つブラックな展開を辿る物語。登場人物達の辿り着く先は、ある意味自業自得ではあるものの、ボタンの掛け違いでそこまで不幸にならなくても、と思ってしまう。
 タイトルや粗筋から想像した内容とはかけ離れていて、ただただ負の連鎖が続いていく。それは悲劇的でもあり、喜劇的でもある。望みを叶えるには、奇跡も魔法もない代わりに、代償を要求するのは現実的ではある。
 でも多少の救いは欲しかった。あの登場人物の結末だけは可哀想過ぎた。。。
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2016年05月27日

『ボーダーライン』(なんばパークスシネマ★★★)

 主人公のFBI女捜査官が、何も知らないまま、メキシコの麻薬戦争の最前線に叩き込まれるのを、観客も一緒に有無を言わさず体験させられる映画。冒頭の襲撃シーンから緊張感クライマックスで、それがずっと続く。キツい。
 FBIの女捜査官は狂言回しで、主人公は明らかにベニチオデルトロ。復讐のためなら容赦もなければ、躊躇もない、あの暗い目つきが怖すぎる。
 ラストも爽快感などまるでなく、終わりのない地獄が続くことが容易に想像できる、壮絶な映画だった。
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2016年05月25日

『レヴェナント 蘇えりし者』(TOHOなんば★★★★)

 とにかくディカプリオの、何が何でも生き残るという執着に圧倒される157分。
 アカデミー主演男優賞に相応しい、体当たりの演技だ。

 圧巻は、馬の中のシーン。正直、生への執念ここまで、と思わされた。
 大自然がとんでもなく美しいんだけど、その脅威もとんでもなくて、それだけでも必見。
 あと冒頭の襲撃シーンの迫力もさることながら、熊とのバトルが凄い。無茶苦茶痛そうだし、死なないのが不思議なぐらい。熊怖い超怖い。
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2016年05月24日

『ルーム』(TOHOなんば★★★★)

 前半と後半では全く別の映画なのに、どちらも閉塞感を強く感じる演出が上手い。
 タイトルの"ルーム"は意味深だ。でも「子供はプラスチックのように柔軟だ」という台詞にあるように、親子の絆に救われた気分になる映画だ。
 ブリー・ラーソンの主演女優賞も納得の演技だけど、観た人は子役のジェイコブ・トレンブレイに深く感銘を受けるはず。アカデミー賞は二人で獲得したと言っても過言ではないかと。
 ラスト、"ルーム"を見た親子の反応の違いが印象深い。
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2016年05月22日

『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(TOHOなんば★★1/2)

 アクションは格好いいし、見せ場はある。でも賛否両論もむべなるかな。
 行き当たりばったりに見えてしまう脚本といい、分かりづらい構成といい、どうにも欠点が見えすぎる。
 二人の対決やラストバトル、ある人物の登場シーンなど燃える箇所は多い。
 でもやっぱりVSものとして茶番劇に見えるのは致命的。最終的にがっちり握手するんだとしても、対決そのものはガチでないと爽快感もカタルシスもないのに、あの流れは無理がある。「いや、だからまず話聞けよ!」とツッコミ入れたくなるのが何ともはや。
 ラストも茶番劇に見えてしまって、モヤモヤだけが残り、感動も余韻もないのは如何なものかと。
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『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(TOHOなんば★★★1/2)

 華麗なる大逆転というサブタイトル詐欺もさておき、サブプライムローンとその結果であるリーマンショックがよく分かる映画。どちらかと言うとマイケル・ムーアのドキュメンタリーを観てる感覚だった。
 時折、登場人物が観客の方を向いて、説明を始めるのも面白い。
 物語としては、登場人物達が勝つことが分かってるため、先の展開を愉しむということは出来ない。それよりもブラピが言うように彼らが勝つことで、大勢の人が失業するという事実が何ともブラックだ。
 そういう意味で爽快感がなく、後味が悪いのが難点。
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