2017年01月21日

『葛城事件』(ブルク7★★★★)

 とにかく観てるのが辛かった。これほどキツイ映画は久しぶり。
 退屈とか、出来が悪いとかではなくて、真逆の意味で。
 家族という幻想はそこにはなく、ただの地獄であり、それが徐々に崩壊していく。その様をまざまざと見せつけられる。
 でもそれだけなら、ただの胸糞悪い映画だ。

 登場人物の誰一人、共感も出来無ければ、同情も感じない。三浦友和演じる、クズな父親など特にだ。
 でも時折垣間見えるのだ、幸せであった家族の残滓を。
 アパートでの最後の晩餐についての雑談、一枚の幸せそうな家族写真、そして新築祝いでの和やかな雰囲気とみかんの木。
 だからこそ余計に観ていて辛い。そして泣けてくる。
 次男の凶悪犯罪はただの結果であり、「どうしてこうなった!」は、自業自得でしかない。
 でもそうでない今もあったはずで、それが分かるだけに、ただただ物悲しい。
 ラストの三浦友和とみかんの木が、まさに象徴的な映画だった。
タグ:映画
posted by ミハイル暁 at 20:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画の一言感想 | 更新情報をチェックする
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