2010年08月19日

映画『ラブリーボーン』(2010/03/01) 60点

『ラブリーボーン』
原題「THE LOVELY BONES」/2010年アメリカ・イギリス・ニュージーランド/135分

【監督】ピーター・ジャクソン
【製作】キャロリン・カニンガム/フラン・ウォルシュ/ピーター・ジャクソン/エイメ・ペロンネ
【製作総指揮】スティーヴン・スピルバーグ/テッサ・ロス/ケン・カミンズ/ジェームズ・ウィルソン
【原作】アリス・シーボルド『ラブリー・ボーン』
【脚本】フラン・ウォルシュ/フィリッパ・ボウエン/ピーター・ジャクソン
【出演】マーク・ウォールバーグ/レイチェル・ワイズ/スーザン・サランドン/スタンリー・トゥッチ/マイケル・インペリオリ/シアーシャ・ローナン

【あらすじ】
 優しい両親とかわいい妹弟に囲まれ、楽しく幸せな毎日を送っていた14歳の少女、スージー・サーモン(シアーシャ・ローナン)。初恋の予感に胸をときめかせていたある冬の日、彼女は近所の男ミスター・ハーヴィ(スタンリー・トゥッチ)に無慈悲に殺されてしまう。最初は自分が死んだことにも気づかなかったスージーだが、やがて天国の入り口に辿り着く。そんな中、犯人は警察の捜査を切り抜け、平然と日常生活を送っている。
 一方、愛する娘を失った家族は深い悲しみに暮れていた。やがて、父親ジャック(マーク・ウォールバーグ)は残された家族を顧みず犯人探しに妄執し、自責の念に苛まれていた母親アビゲイル(レイチェル・ワイズ)はそんな夫に耐えられずに、ついに家を出てしまう。バラバラになっていく家族を、ただ見守ることしかできないスージーだったが…。

【評価】60点

【感想】
 言っておかないといけないのは、この映画の評価は不当に低くなってしまっている。
 それはこの映画を観る私の姿勢に問題があった。
 この映画は、「わずか14歳で天国へと旅立った少女を殺した犯人を追いかける物語」ではなく、あくまで「わずか14歳で天国へと旅立った少女が、家族の再生を見守る物語」であるということだ。
 前者の見方をしていると、はっきり言って拍子抜けしてしまう。また前者のように思わせるミスディレクションが多用されているのも個人的には納得しづらいところだ。
 ただ後者と思って見直すと、おそらくはしっくり来るのだろう。

 特筆すべきは、ピーター・ジャクソンらしい幻想的な描写で、この世とあの世の境目をそれらしく描写している。ボトルシップが壊れていくシーンは象徴的で、やはり上手い。
 あとは注目すべきは、ヒロインの少女役のシアーシャ・ローナンだ。美少女というしかない愛らしさといい、表情豊かで笑顔の可愛らしさといい、ピーター・ジャクソンが絶賛するのも大いに分かる。もちろん、若干13歳でアカデミー助演女優賞にノミネートされたという経歴通り、演技力も抜群だ。存在感がある役者で、将来が愉しみだ。

【総括】
 やはり見せ方がしっくりとこず、個人的には納得できない。
 霊が視える少女の存在など、思わせぶりなところが多いのも難点だ。
 メインの主題が「家族の再生」だとしても、「追い詰められていく犯人」も同時並行に描かれるため、どうしてもサスペンス的な見方もしてしまい、そうするとラストの展開は、観客のはしごを外した格好になってしまい、これまたいただけない。
 思い返せば色々と納得はいくものの、観点がずれたままで観終えてしまったことを考えると、評価は厳しいといわざるを得ないだろう。
 逆に、素直な見方をしていれば、評価も高かったかもしれないだけに、少し残念だ。


posted by ミハイル暁 at 23:17| Comment(2) | TrackBack(1) | 映画 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ご無沙汰しておりますー
わざと観点をずらさせて、観客に気付かせるって作りなんですよねぇ。商業映画としては非常にリスキーですが、それでもやった姿勢は好きでしたねぇ。
では!
Posted by たお at 2010年09月12日 13:22
▼たおさん
ご無沙汰しておりましたー。また今後とも宜しくです。
TBも有り難うございました。

わざと観点をずらしてるのは、すごいなーと思いました。
ただ観客にあまり優しくないので、そこが微妙なところですよね。正直引っかかっちゃいましたし(苦笑)。

にしてもピーター・ジャクソンの次回作は何だろう?
Posted by ミハイル暁 at 2010年09月16日 06:29
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ラブリーボーン (The Lovely Bones)
Excerpt: 監督 ピーター・ジャクソン 主演 マーク・ウォールバーグ 2009年 アメリカ/イギリス/ニュージーランド映画 135分 ドラマ 採点★★★★ こんな所で自分の政治的思想を書くのもアレな気もしますが..
Weblog: Subterranean サブタレイニアン
Tracked: 2010-09-12 13:22
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