2006年01月07日

映画『キング・コング』(12/28)

「キング・コング」
原題「KING KONG」/2005年アメリカ/188分

【監督】ピーター・ジャクソン
【脚本】ピーター・ジャクソン/フラン・ウォルシュ/フィリッパ・ボウエン
【製作】ジャン・ブレンキン/キャロリン・カニンガム/ピーター・ジャクソン/フラン・ウォルシュ
【原案】メリアン・C・クーパー/エドガー・ウォレス
【出演】ナオミ・ワッツ/ジャック・ブラック/エイドリアン・ブロディ/トーマス・クレッチマン/アンディ・サーキス

【あらすじ】
 1933年、大恐慌時代のアメリカ、ニューヨーク。売れない女優のアン・ダロウ(ナオミ・ワッツ)は、芝居小屋が突然閉鎖になり路頭に迷う。切羽つまった彼女は露天商のリンゴを盗むが店主に見つかってしまう。そんなアンを救ったのは、映画作家を名乗るカール・デナム(ジャック・ブラック)だった。
 自信とエネルギーに溢れた表情で、エンターテインメント産業で活躍する男を装うデナムだが、実は彼も出資者たちから見放され、撮影済みのフィルムを持ち逃げしている身だった。しかし、彼にはある企みがあった。偶然手にした秘密の地図、そこには時の流れから取り残された原始のままの島の位置が記されている。そこで誰も見たことがない冒険映画を撮影する。それが彼にとっての最後の賭けだった。債権者たちの訴えでデナムは警察に追われる身となるが、助手のプレストン(コリン・ハンクス)に命じ、3時間足らずでスタッフと機材を船に乗せる。しかし、映画には主演女優が必要。そんな時、偶然出会ったのがアンだったのだ。最初は抵抗を感じていたアンだが、ずっと憧れていた脚本家ジャック・ドリスコル(エイドリアン・ブロディ)の脚本だと聞き、乗船を決意する。
 船上での撮影を行いながら進むうちに、クルーの間に不穏な空気が漂い始める。シンガポールが目的地と聞いているのに、船はスマトラ島のはるか西にある南インド洋の海域へと近づいて行くからだ。深い霧が立ちこめ、急激な海流に舵の自由も奪われてしまうベンチャー号。そして、眼前に巨大な岸壁が現れる。これこそが、デナムが探し求めていた幻の島、「髑髏島(スカルアイランド)」だった。その時、彼らの耳をつんざいて聞いたこともない巨大な咆哮が響き渡った......。
 上陸した彼らは、遺跡や巨大な建造物に身震いしながら撮影を行なっていくが、不気味な原住民たちと遭遇し、数名の船員が命を失う。銃で威嚇することで、なんとか船に逃げ帰ることに成功したが、その夜、原住民たちは船に潜入してアンをさらって行く。身動きのとれない状態で祭壇に上げられるアン。彼女を救出するために、ジャックやデナムが再び原住民の集落へと向かうが、アンは森の中へと連れ去れてしまう。その時デナムは目撃してしまった。アンを奪い去った巨大な生物、"キング・コング"を。

【感想】
 いやぁ、面白かった。
 さすがPJ、お見事!という感じでしょうか。
 映画がエンターティメントである事を再確認させてくれる、素晴らしい映画でした。見世物小屋、もっと悪い言い方をすれば香具師の匂いがする(もちろん誉め言葉)、古き良き映画であり、第一級のエンターティメントでした。

 とにかく人外魔境髑髏島編が最高です。
 中でもキング・コングと3匹の恐竜が繰り広げる血沸き肉踊る大バトルは、燃えまくりです。このシーンは何度観てもきっと飽きないと思いますね。知能を感じさせる動きは、コングを演じたゴラムことアンディ・サーキスの演技によるものですなぁ、さすがです。
 それ以外にも、首長竜とのデスマーチも凄かったし、面白かった。首長竜の足の間を疾走したり、首長竜の自重で崩れていく崖を疾走したり、はらはらドキドキ感満点です。まあそれ以外にも、見ていて気味悪いぐらいぞろぞろにょろにょろうぞうぞと、虫が徘徊したり、ヒルもどきが迫ってきたりと、お子様や婦女子はトラウマになりそうなぐらい、やりすぎ感も満点でした。
 秘境探検モノとしては極上の愉しさを堪能させてくれました。

 翻って、NY編はインパクトに欠けるのは仕方がないかと。
 それでもアンと再開するシーンの演出の素晴らしさに感動したし、ラストのエンパイアーステートビルでの複葉機が迫ってくるシーンの何とも言えない高揚感も凄かった。
 もちろん、白眉の出来はコングが氷上でアンと戯れるシーンなんですけどね。


【総括】85点
 見事な出来でした。
 怪獣映画としても大いに愉しめました。

 2005年度ベスト1にしてもいい出来ではあるのだけど、惜しい点が幾つか。
 やはり3時間という長丁場は辛かったかと。
 髑髏島に辿り着いて、キング・コングが出るまでが長いんですよね。もちろん、その部分で登場人物達の描写をしているので、後の話がすんなりと観る事が出来たのは確かですが、退屈する部分でもあります。ジャック・ブラックの怪演は見ごたえたっぷりではありましたが(笑)。
 あとは、愛の物語にはあんまり思えなかったかなぁと。
 髑髏島では漢らしさ満点のコングも、一目惚れした都会娘のアンには弱かった。でもアンにはインテリの恋人がいるから、失恋間違いなし、ってなもんです。アンの方も駄々っ子に付き合ってる感がありましたしね。

 ただ脚本としては、出来がいいんですよね。
 描きたいものだけ描いてる!というのがよく分かります。
 本当にコングとアンが中心で、その他数人の登場人物以外は刺身のつまとばかりに、切り捨ててます。この手の怪獣映画にありがちな、コングに感情移入させる事ももないし(人もばんばん殺します、だって獣だから)、コングを襲う軍隊側の描写も全然ありません。
 そして「美しい」という台詞の使い方が、その最たるモノだったかと。

 観て損はない映画です。大いにオススメします。
 やっぱりPJはいい映画を撮るなぁと思った次第です、はい。
posted by ミハイル暁 at 23:29| Comment(0) | TrackBack(2) | 映画 | 更新情報をチェックする
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