2016年09月04日

『エクス・マキナ』(テアトル梅田★★★1/2)

 女性形人工知能(AI)を題材にしたSF映画、ということしか知らずに観に行ったけど、これは面白かった。
 ほぼ全編、AIについての問答なので、好きな人にはたまらない、逆に興味なければ退屈と感じてしまうかも。ただそれだけの映画でなくて、捻りもオチもある。
 女性形AIを演じたアリシア・ヴィカンダーの演技が素晴らしく、機械らしい表情と、たまに見せる人間らしい戸惑いがすごく良かった。主人公が惹かれるのも正直分かる。あと社長役のオスカー・アイザックの胡散臭さも、また良い。
 物語自体は、冴えない雰囲気の主人公と、髭もじゃ親父、あとヒロインの問答で終始するものの、クライマックスに至る展開は刺激的だし、伏線もきちんと消化されていて、お見事。
 ただ主人公の心理状態がちょっと微妙。まあこれにもオチがついてるので、納得出来るけど。
ラベル:映画
posted by ミハイル暁 at 09:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画の一言感想 | 更新情報をチェックする

『カルテル・ランド』(シネ・リーブル梅田★★★)

 「地獄への道は善意で舗装されている」というのがしっくり来るドキュメンタリー映画。
 メキシコ麻薬戦争で、麻薬組織に対抗するため、自警団を結成する。それは善意であり、使命感だ。でも、そこから行き着く先は、また違う地獄でしかなかったというのは、何という皮肉。
 町を守るための自警団が、変容し、腐敗し、暴走し、そして麻薬組織に取り込まれて、結局は、同じものになってしまう。組織が大きくなればなるほど直面する当たり前の問題であっても、善だと信じて、生まれ出たものもそうなってしまうのか、というのは何ともキツい現実だ。
ラベル:映画
posted by ミハイル暁 at 09:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画の一言感想 | 更新情報をチェックする

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