2015年11月29日

『ハーモニー』(TOHOなんば★★1/2)

 原作未読。予備知識無しで観たけど、特に問題ない感じ。ただ会話劇とモノローグを多用しているので、映画としてはちょっといただけない。構成も事件が起きるまではちょっと退屈。ただ、それ以降はテンポよく進むので悪く無い。
 物語自体は、病気がなくなった近未来を、ある意味ディストピアとして描写していて、そこで閉塞感を感じる少女達に共感できるかどうか、というところ。若い頃にありがちな厨二病な感性だなぁ、と一刀両断してしまえるので、そうすると身も蓋もない気もする。
 あとラストの展開は、理解は出来るけど、多少納得出来ないかな。黒沢清「CURE」?

 ちなみに観てる間、既視感があったのだけど、ようやく分かった。
 『劇場版パトレイバー2』に似てるんだ。
 会話劇とモノローグ、カリスマの存在、閉塞した時代の打破、そういう状態に追い込むことこそが目的、など。
ラベル:映画
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2015年11月26日

『伝説巨神イデオン 発動篇』(DVD視聴★★★★1/2)

 TVアニメ「伝説巨人イデオン」の劇場版の後編。打ち切りで終わったしまったテレビ版を、最終話までの4話を描いた、衝撃的すぎる物語。
 とにかくトラウマになること請け合いで、私もその一人。あのラストもそうだけど、そこに至るまでの主人公側の登場人物達が、次々死んでいく展開は心に刻みつけられた。本当に酷い、酷すぎる。同じ劇場版で、主人公の懐で白兵戦を挑まれる旧劇エヴァでも、これと比べたら生ぬるく感じてしまう。
 そして、主要な登場人物達の死に、さして意味は無い。等しく死んでいく。これもまた酷い。

 物語は、イデの力に敵味方とも振り回されて、結果、自滅していく理不尽な話ではあるものの、よくよく見ると、イデはきちんと手を差し伸べていて、それを人類側が振り払っていて、人類の業を見事に描いている。
 だからといって、あのラストはありなのか、とは思うけど。登場人物達は納得してるように描かれていても、どう考えてハッピーエンドじゃないからね、これ(笑)。

 ともあれ、アニメ好きなら観ておくべき名作です。トラウマになっても知りませんが。
ラベル:映画
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2015年11月25日

『伝説巨神イデオン 接触篇』(DVD視聴★★1/2)

 TVアニメ「伝説巨人イデオン」の劇場版の前編。
 後編である『発動篇』の前振りを兼ねた総集編のため、どうしても駆け足なのは致し方ない。それでも幾つかのエピソードで、分かり合えない人と人の業が描かれていて、さすが富野監督というべきか。
 それにしても、主役メカのイデオンもダサいけど、敵の重機動メカのダサさも半端ない。これでプラモ売ろうとしてたのだから、凄いセンスだと思う。
ラベル:映画
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2015年11月18日

『岸辺の旅』(なんばパークスシネマ★★★★)

 死んだはずの夫が戻ってきて、夫婦で旅をする物語。
 というあらすじとは全く印象が違う映画。片方は死者なのに、そう感じさせない、何とも不思議な雰囲気がある。でも時折ホラー風になるのは、黒沢清らしいというべきか。
 死者であることを感じさせない淡々とした佇まいの浅野忠信と、それを何事も無く受け入れる深津絵里、この夫婦の、冷めたようでいて、夫婦愛を感じさせる演出が何とも良い。
 物語は淡々とし過ぎてるとは思うけど、幕引きも良かった。

 ちなみに、この映画で一番怖いのは、蒼井優であることは間違い。
ラベル:映画
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2015年11月15日

2015年11月映画鑑賞予定

 2015年10月に観た映画は『岸辺の旅』『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』『バクマン』『ジョン・ウィック』の4本。
 オススメは、『バクマン』。これは良い実写化。EDはジャンプ好きなら必見。
 あと黒沢清『岸辺の旅』も好きなんだけど、万人向けとは言いがたいしなぁ。

◎観に行く予定の映画
『顔のないヒトラーたち』 シネ・リーブル梅田にて公開中 
 ナチスの犯罪を裁く“アウシュヴィッツ裁判”が開かれるまでを描いた映画。
 1958年ドイツではアウシュヴィッツの虐殺が知られていなかった、という事実に驚き。正義を貫こうとする若い検事により、その事実が日の目を見る、アウシュヴィッツ裁判までを見事に描いている。

『ヴィジット』 公開中
 ナイト・シャマラン監督の最新作は、原点回帰なホラー・サスペンス。
 シャラマン完全復活、というのはちょっと言い過ぎだと思うけど、ホラー・サスペンスとしては悪くない出来。少なくとも次回作は期待してもいいかも、という気分にはさせてくれた。

『ガールズ&パンツァー 劇場版』 TOHO系にて21日(土)公開
 ミリタリー学園TVアニメ『ガールズ&パンツァー』の完全新作の劇場版。
 TV版が面白かっただけに期待大。前売り券も購入して観に行く予定。

◎気になっている映画
『ハーモニー』 公開中
 SF作家・伊藤計劃が遺した3本の長編小説を劇場アニメ化する<Project Itoh>の1作。
 と言っても、実は一番有名な『虐殺器官』ですら読んでないのだけど、かなり鬱な作品と評判なのでちょっと気になっているところ。原作未読なのは足かせにはならないっぽい?

『劇場霊』 21日(土)公開
 Jホラーの先駆けであった『女優霊』から20年、中田秀夫監督の新作。
 『女優霊』と同様、劇場で出演者やスタッフに襲いかかる恐怖の数々を描くらしいけど、かなりテイストは違っているとのこと。『女優霊』のことは忘れて観るのが良さそう。
ラベル:映画
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2015年11月13日

『ジョン・ウィック』(TOHOなんば★★★1/2)

 亡き妻から贈られた愛犬を、マフィアのボンボンに殺された元凄腕の殺し屋の復讐劇。と書くとバカ映画っぽく思えるけど、キアヌ・リーブス演じる必ず殺すマンな殺し屋の無双を思う存分愉しめるステキ映画だったりする。
 ただ断っておくと、愛犬を殺されて復讐、というのは笑うところでなく、結構納得いく描写になっている。あとあんな愛らしい犬を殺されたら、そりゃキレるわ(苦笑)。
 アクション映画としても悪くない。一対多の銃撃戦で、相手の身体を極めて投げて無力化してる間に、違う相手を射撃しつつ、回復する前に数発撃ってとどめを刺す、という流れが素晴らしい。きちんと防弾チョッキを着てるのも良い。
 でも一番面白いのはその設定と世界観。キアヌに会った相手は、驚き慄くか、敬意を払うか、どちらかの反応で、伝説の殺し屋を見事に描写してる。引退する前はどんだけ凄い殺し屋だったんだ、キアヌ(笑)。それに裏社会のルールに則って殺し屋達が生活してたり、独自の報酬のコインが運用されてたりとか、殺し屋が滞在する専用のホテルとか、死体をクリーニングしてくれる清掃業者とか、愉しすぎる。
ラベル:映画
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2015年11月08日

『ヴィジット』(TOHO梅田★★1/2)

 M・ナイト・シャラマン監督完全復活、というのはちょっと言い過ぎだと思うけど、ホラー・サスペンスとしては悪くない出来。少なくとも次回作は期待してもいいかも、という気分にはさせてくれた。
 とはいえ、真相の内容が内容だけに、真相が分かるのをもう少し引っ張った方が良かったのでは? そこからの展開も微妙。所詮、相手が相手だしなぁ。
 POV形式はすでに手垢まみれではあるものの、構図や怖がらせ方は良い感じ。それでも老婆がわざわざカメラ動かしたりとか、無理があるよなぁ。あと不自然な演出が多くて、思わせぶりなだけだった気がするが、どうなんだろう?
ラベル:映画
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2015年11月03日

『顔のないヒトラーたち』(シネ・リーブル梅田★★★★1/2)

 1958年ドイツではアウシュヴィッツの虐殺が知られていなかった、という事実に驚き。正義を貫こうとする若い検事により、その事実が日の目を見る、アウシュヴィッツ裁判までを見事に描いている。
 今だからこそアウシュヴィッツの虐殺は知れ渡っているが、初めて自国の闇を知った主人公たちの心中を考えると、やりきれないものがある。まさしく『深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ』という言葉通りだろう。
 ただそれを単に善悪で切り捨てず、闇はどこにでもあるとしているのも良い。
 またアウシュヴィッツ裁判に至るまでの史実も興味深いが、人間ドラマとしても良い。
 ドイツ国内の臭いものには蓋をしようとする反応、被害者たちの思い出したくない過去と対する苦悩、望まず加害者になってしまった者の深い後悔、ナチスはどこにでもいたのだという事実を突き付けられる展開など、それらを絡ませた脚本は見事。
ラベル:映画
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